2013年08月28日

英語と日本語が1対1で対応しているという錯覚

 1年生の問題を作る場合、単語レベルではなく文章レベルで、不自然に丁寧な日本語にすることがあります。主語を必ず入れるというのもその1つです。

 たとえば、

 Koji: What do you have?

 Nancy: I have a ball.



という会話文に日本語の訳をつけると、1年生の教材の場合は

 浩二:あなたは何を持っていますか。

 ナンシー:私はボールを持っています。


 という、日本語だけ見ると中学1年生同士の会話とは思えないような堅苦しい訳になります。

 これはなぜかというと、1年生レベルのドリルの場合、1つ1つの英単語に対し、必ず日本語をあてがうことを求められているからです。英語と日本語は1対1で対応しているという幻想を維持します。

 ところが、これが中2や中3の準拠版ドリルの会話となると、

 浩二:何を持ってるの。

 ナンシー:ボールを持ってるの。

 と、「あなた」や「私」という主語を取ってしまい、語尾も口語調にして、日本語を優先に考えて書き換えられるようになります。

 日本語は主語をはっきり言わないことが多いのですが、英語は命令文などを除いて、基本的に主語は必要です。

 ですから、中学1年生の準拠版ドリルでは英語を1語1語訳すことを心がけ、英語優先の訳にしますが、2年や3年の準拠版ドリルでは、なるべく自然な日本語になるように主語はあえて書かないことが多いのです。

 わかりやすいように1つ1つの英単語に日本語の訳を付けていますが、元来英語と日本語は別の言語で、1 対 1 で対応していることはありません。意図的にそうなるように書いています
posted by 佐藤 at 07:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。